お店のルールも、ページの作り方も、メールの書き方も、すべてCLAUDE.mdに書いたら1,200行になった。それなのにAIは、お店の色を守らず、メールの決まりの一文も忘れてしまう――。「もっと大きな字で『絶対に守れ』と書けばいいのか」と考えたくなりますが、原因は書きすぎにあるかもしれません。
本記事では、AIに作業ごとの手順書を持たせる「スキル(Agent Skills)」を解説します。CLAUDE.mdは毎回まるごと読まれ、長いほど指示が守られにくくなります(Claude Codeの公式の目安は200行未満)。スキルは、最初は名前と説明の「名札」だけを読み、使うと決めたときに手順書(SKILL.md)を、必要なら資料やプログラムを開く、という3段階の読み方をします。お店の例で何が変わるかを確かめ、説明文の書き方、実際の人気スキル2つ(frontend-designとui-ux-pro-max)、CLAUDE.md・スキル・MCP・フックの使い分け、他人のスキルを入れる前に中身を読むべき理由、今日からできる手順までまとめます。
情報は2026年10月8日時点のものです。料金・提供範囲・数値は変わることがあります。出典は記事末尾にまとめています。
- CLAUDE.mdは短くし、いつも知っておくべきことだけを書く。
- 作業の手順はスキルに分け、説明文で「いつ使うか・使わないか」をはっきりさせる。
- 必ず守らせたいことはフックで。他人のスキルは中身を読んでから入れる。
基礎知識:Agent Skills(スキル)と、段階的な読み込み
Claude CodeやCodexなどのAIエージェントに仕事のルールや手順を教えるとき、毎回読み込まれる設定ファイル(CLAUDE.mdやAGENTS.md)にマニュアルをすべて書き込み、目安(200行未満)を大きく超えて長くすると、AIが一度に見られる量(コンテキスト)がいまの作業と関係のない指示で埋まり、かえって大事なルールが守られなくなります。
これを解決する共通の形式が「スキル(Agent Skills・SKILL.md)」です。スキルは、Webページづくりやリリース前の点検など、特定の作業ごとの手順書・参考資料・確かめるためのプログラムを1つのフォルダにまとめたもので、情報を3段階に分けて少しずつ読み込む(Progressive Disclosure)点が最大の特徴です。
ふだんは各スキルの「名前と短い説明(いつ使うか)」だけをコンテキストに載せ、依頼の内容が合ったときだけ手順書の本体(SKILL.md)を開き、さらにくわしいデータの表や確かめるプログラムは必要になったときだけ読んだり実行したりします。これにより、ふだんのコンテキストを軽く保ちながら、専門的で長い手順も正確に実行させることができます。
AIが言うことを聞かない
1,200行に膨らんだCLAUDE.md(イメージ)
# 和菓子ECショップ
- お店の名前・使う道具・フォルダの場所
## 商品ページの作り方 ……… 320行
## お知らせメールの書き方 … 280行
## 材料の発注の手順 ……… 240行
## 売上のまとめ方 ………… 200行
## そのほかの決まり ……… 150行
お店の商品ページ、お知らせメール、材料の発注、売上のまとめをAIエージェントに手伝ってもらうため、すべての作り方をCLAUDE.mdに書いたとします。CLAUDE.mdは、AIが作業のたびに最初に読むメモです。[s2]作業を増やすたびに書き足し、1,200行になりました(イメージ)。
よくある困りごと
現場でよくある課題
色がちがう
ブランドカラー(深緑)じゃない
一文を忘れる
メールの決まり
足すと悪化
前は守れたのに
ところが、新作のページを頼むとお店の色を使わないどこかで見たようなページになり、メールの決まりの一文も忘れます。書き足すほど、以前は守れていたことまで守れなくなっていきます。原因は、書きすぎにあります。作業の手順は、必要なときだけ開く手順書に分けるべきなのです。この手順書が「スキル」です。[s1][s4]
書きすぎると、なぜ守られないのか
AIの机(コンテキスト)のイメージ
AIには、一度に見られる量に限りがあります。ここでは、それを「机」と呼びます。CLAUDE.mdは、作業を始めるたびに、まるごとこの机に載ります。[s2]メールの誤字を1つ直してほしいだけのときでも同じで、机の大部分が、いまの作業と関係のない手順で埋まってしまいます。
CLAUDE.mdの長さの目安
CLAUDE.md の長さ
出典: Claude Code 公式ドキュメント(2026年10月8日閲覧)
Claude Codeの公式の説明では、1つのCLAUDE.mdは200行未満が目安です。長いファイルほど机を多く使い、指示が守られにくくなると書かれています。[s2]Anthropicのブログも、デザインの指示をいつもの指示に全部入れると、プログラムを直すときも、データを分析するときも、メールを書くときも、デザインの指示がずっとついて回ると説明しています。[s7]
新人の初日、どちらが覚えやすいか
新人さんの初日、どっちが覚えやすい?
1,200ページ
全部覚えてね
1枚+引き出し
作業のときに開く
人に置き換えると分かりやすくなります。新しいアルバイトの初日に、1,200ページのマニュアルを渡して「全部覚えて」と言うか、1枚の「お店の基本」と、作業ごとに開く引き出しを渡すか。Anthropicも、スキル作りを新人への手引き作りにたとえています。[s4]
スキルの仕組み —— 3段階で読む
スキルのフォルダ(イメージ)
.claude/skills/
├─ shop-mail/ お知らせメール
├─ order/ 材料の発注
└─ shop-page/ 商品ページ ├─ SKILL.md 手順書(必ず1つ) ├─ references/ くわしい資料 └─ scripts/ 確かめるプログラム
スキルは、作業ごとの手順書をフォルダにまとめたものです。[s4][s5]お店なら、商品ページ用、メール用、発注用と、1つの作業に1つのフォルダを作ります。中心になるのがSKILL.mdという手順書で、くわしい資料や確かめるプログラムも一緒に入れられます。[s4][s5]
SKILL.mdの中身(イメージ)
---
name: shop-page
description: 商品ページを作る・直すときに使う。 メールや発注には使わない。
---
# 商品ページを作る
1. references/brand.md で色と文字を確かめる
2. 値段とアレルギーの表示を必ず入れる
3. scripts/check.sh でスマホの幅を確かめる
4. 画面を撮り、決まりと見くらべてから完成と言う
SKILL.mdのいちばん上には名前と説明を書き、その下に手順を書きます。[s5]この例では、名前は「shop-page」で、説明には何をするかと、いつ使うかを書いています。[s6]手順は、お店の色を確かめ、必要な表示を入れ、最後に画面で見比べる、という流れです。
スキルの読み方は3段階
スキルの読み方は3段階
最初に全部のスキル分。1つ約100トークン
使うと決めたときだけ。500行未満が目安
手順書が「ここを見て」と言うときだけ
トークン=AIが数える文字のまとまり。出典: Agent Skills の仕様
大事なのはAIの読み方で、3段階に分かれています。最初に机に載るのは、名前と説明の短い「名札」だけで、1つあたり約100トークンです。使うと決めたら手順書を開き(500行未満が目安)、くわしい資料やプログラムは必要になったときだけ使います。[s1][s5]
スキルに分けたあとの机
先ほどの机と比べると、いつも載っているのは、短くしたCLAUDE.mdとスキルの名札だけです。[s1]「秋の新作のページを作って」と頼むと、AIは名札を見て商品ページの手順書だけを開き、手順書に「お店の色の資料を見て」とあれば、その資料も開きます。[s1][s4]メールの誤字を直すときは、ページの手順書は開かないため、机は軽いままです。
スキルの呼び出し方
# Claude Code
/shop-page 秋の新作「抹茶モンブラン」 # Codex
$shop-page 秋の新作「抹茶モンブラン」
出典: Claude Code・Codex 公式ドキュメント
スキルの呼び出し方は2つあります。AIが説明を見て自分で開く方法と、人が名前で呼ぶ方法です。名前で呼ぶときは、Claude Codeでは「/」、Codexでは「$」に続けてスキルの名前を書きます。[s1][s11]公開や送信のように、勝手に実行されると困るスキルは、人が呼んだときだけ使うように設定することもできます。[s1]
スキルに分けたあと(イメージ)
スキルに分けたあとは、AIが商品ページの手順書と色の資料を読み、スマホの幅で画面を確かめてから「完成」と答えるようになります(イメージ)。
説明文がいちばん大事
スキルでいちばん大事なのが、名札に書く説明文です。AIは名札の説明文を見て、どの手順書を開くかを決めるからです。[s1][s6]「お店のことなら何でも使う」のような説明では、メールの誤字を直すときにも商品ページの手順書を開いてしまいます。何をするかに加え、いつ使い、いつ使わないかをはっきり書くのがコツです。[s6][s11]
OpenAIも9月のガイドで同じ注意をしています。悪い例は「データベース・クエリ・モデルを扱うときに使う」で、これではデータベースに触れるたびに読み込まれてしまいます。良い例は「マイグレーションを追加・変更するとき、その展開を見直すときに使う」です。[s13]
名札の一覧に使える量
スキルの名札の一覧に使える量
Claude Code
机の1%まで
Codex
机の2%まで
出典: Claude Code・Codex 公式ドキュメント(2026年10月8日閲覧)
名札を置ける場所にも限りがあります。Claude Codeでは机の1%まで、Codexでは2%までです。[s1][s11]スキルを入れすぎると説明が削られ、AIがどれを開くべきか迷いやすくなります。[s1][s13]
実際のスキル① frontend-design
frontend-design
画面のデザインの考え方のスキル
出典: anthropics/skills(2026年9月3日更新)、skills.sh(10月8日閲覧)
ここからは、実際に人気のスキルを2つ紹介します。1つ目は、Anthropicが公開している「frontend-design」で、SKILL.mdが1枚だけのシンプルなスキルです。スキルの一覧サイトでのインストール数は約96万回ですが、これは人気の目安です。[s9][s15]
AIが選びやすいデザイン(イメージ)
AIが選びやすいデザイン
Anthropic のブログ(2025年11月)の説明を図にしたイメージ
もともとの悩みは、AIに画面を頼むと、どれも似た見た目になることでした。2025年のブログでは、白い背景に紫のグラデーション、文字はInterという例が挙げられています。AIは、学んだたくさんのページの中から、いちばん無難な真ん中を選びやすいのです。[s7]
frontend-designの中身(要約)
frontend-design の中身(要約)
題材から
何のお店かから考える
2回に分ける
計画→見直し→作る
派手は1か所
ほかは静かに
このスキルは「デザイン会社のリーダーのつもりで」という書き出しで始まります。何のお店か、誰向けかといった題材から考えること、先に色と文字の計画を作って「いつもの見た目」になっていないかを見直すこと、派手さは1か所だけにしてほかは静かにまとめることを指示しています。[s9]「出かける前に鏡を見て、アクセサリーを1つ外す」というシャネルの言葉も引かれています。[s9]
「避ける見た目」の移り変わり
frontend-design の「避ける見た目」の移り変わり
出典: anthropics/skills の SKILL.md の変更の記録
いまの版は、AIが作りがちな見た目を5つ名指しで挙げています。この部分は書き直されてきており、2025年の版では「紫のグラデーションやInterを使わない」でしたが、2026年6月にはクリーム色の背景にれんが色の差し色など3つの見た目に変わり、9月に5つに増えました。[s7][s9]AIが作りがちな見た目自体も、時期によって変わっていくのです。
実際のスキル② ui-ux-pro-max
入っているデータ(2026年10月時点)
入っているデータ(2026年10月時点)
出典: ui-ux-pro-max の SKILL.md(ふだん使うスタイルは50)
2つ目は、コミュニティで人気の「ui-ux-pro-max」です。考え方だけでなく、調べられるデザインのデータが入っているのが特徴で、見た目のスタイルが79種、配色が192通り、文字の組み合わせが74、使いやすさの決まりが119含まれています。[s10]
検索のプログラム
$ python3 scripts/search.py "beauty spa" --design-system
ページの型:大きな画像+お客さんの声
スタイル :やわらかい立体(Soft UI)
配色 :やさしいピンク・セージ・金
文字 :Cormorant Garamond + Montserrat
避けること:AIっぽい紫やピンクのグラデーション
データを活かすために、検索のプログラムが付いています。公式の説明の例では、エステのお店と入れると、合うページの型・スタイル・色・文字をまとめて出し、避けることの欄には「AIっぽい紫のグラデーション」が挙がります。[s10]データの表は机に載せず、プログラムが合う行だけを探すため、軽く使えます。[s10]
納品前のチェック(一部)
納品前のチェック(一部)
4.5:1
文字と背景の差
44px
指で押せる大きさ
絵文字なし
アイコンはSVG
出典: ui-ux-pro-max の SKILL.md・README
納品前のチェックもあり、文字と背景の明るさの差(4.5:1以上)、指で押せる大きさ(44px以上)、アイコンに絵文字を使わないこと、などが並んでいます。[s10]題材に合った個性を出したいときはfrontend-design、決まった型で抜けなく作りたいときはui-ux-pro-max、と使い分けられます。
CLAUDE.md・スキル・MCP・フックの使い分け
どこに書くか(お店の例)
どこに書く?(自社ショップの例)
出典: Claude Code 公式ドキュメント「Extend Claude Code」
スキルを使えばCLAUDE.mdが不要になるわけではありません。役目が違います。お店の名前や使う道具のように、いつも知っておくことはCLAUDE.mdに、ページの作り方のような作業の手順はスキルに書きます。在庫の表のような外部のデータを見るならMCP、公開の前に毎回必ず確かめたいことはフックです。[s3][s8]
スキルとフックの違い
スキルとフックのちがい
スキル
AIが読んで判断
フック
毎回必ず動く
毎回必ず確かめたいことをフックにするのは、スキルがあくまでAIが読んで判断する手順書だからです。公式の説明にも、毎回必ず守らせたいルールはフックに移すよう書かれています。[s1]
Claude CodeとCodex
Claude Code と Codex
| 項目 | Claude | Codex |
|---|---|---|
| いつも読むメモ | CLAUDE.md | AGENTS.md |
| スキルの場所 | .claude/skills | .agents/skills |
| 名前で呼ぶ | /名前 | $名前 |
| 手順書 | SKILL.md | SKILL.md |
出典: Claude Code・Codex 公式ドキュメント(2026年10月8日閲覧)
Codexでも考え方はほとんど同じで、いつも読むメモがAGENTS.mdであることや、スキルの置き場所と呼び出す記号が少し違う程度です。[s1][s11]SKILL.mdの形は「Agent Skills」という共通の決まりで、Anthropicが作り、2025年12月に誰でも使える標準として公開しました。公式サイトの一覧には46の製品が並んでいます。[s4][s5][s16]
OpenAIの使い方
AGENTS.mdにはスキルを使う決まりだけを書く
## スキルを使う決まり
- コードを変えたら → $code-change-verification
- 仕上がったら → $pr-draft-summary
出典: OpenAI 開発者ブログ(2026年3月9日)
OpenAIは、自社の開発でのスキルの使い方を公開しています。確かめる作業、説明書をコードにそろえる作業、公開前の見直しといった、くり返す仕事をスキルにし、AGENTS.mdには「コードを変えたら、確かめるスキルを使う」のような短い決まりだけを書いています。[s12]
取りこんだ変更(PR)の数(OpenAI の発表)
出典: OpenAI 開発者ブログ(2026年3月9日、Python と TypeScript の2つのリポジトリ)
OpenAIは、3か月で取り込んだ変更(PR)の数が316件から457件に増えたと発表しています。ただし、これは会社の発表で、ほかの変化も含まれるため、スキルだけの効果とは言えません。[s12]コツとして挙げられているのは、1つのスキルに、狭い役目とはっきりした合図、具体的な成果物を持たせることです。[s12]
注意点 —— 中身を読んでから入れる
公開されたスキルの調査
公開されたスキルの調査(Snyk、2026年2月)
出典: Snyk の発表(セキュリティの会社。対象の多くは ClawHub という公開の場)
注意点は3つあります。1つ目は、他人のスキルは中身を読んでから入れることです。スキルにはプログラムも入れられるため、悪意のあるスキルなら、パスワードなどを外部に送らせることもできます。[s4]セキュリティの会社Snykが公開されたスキル3,984個を調べたところ、13.4%(およそ7〜8個に1つ)に重大な問題が見つかり、76個は人が確かめて悪意があると判断されました。[s14]
インストール数は人気の目安であって、安全の保証ではありません。Anthropicも、信頼できるところからだけ入れ、そうでなければ入れる前に中身を読むよう勧めています。[s4]
2つ目は、必ず守らせたいことは、スキルではなくフックやCIで守らせることです。[s1]3つ目は書きすぎないことで、AIがすでに知っていることは書かなくて構いません。[s6]OpenAIも、賢いモデルには細かすぎる手順がかえって邪魔になることがあると書いています。[s13]SKILL.mdは500行未満を目安にし、くわしい話は別のファイルに分けましょう。[s1][s5]
今日からできる4つのこと
スキルを作る4つの手順
スキルを作る4つの手順
同じ手順を、くり返し頼んでいたら
残すのは、いつも知っておくことだけ
短く、はっきり
同じ頼みごとで試す
同じ説明を3回チャットに貼ったら、それはスキルにする合図です。[s3]次に、CLAUDE.mdの中で手順になっている部分を切り出し、CLAUDE.mdにはいつも知っておくことだけを残します。[s1][s2]スキルの説明文には、いつ使うか、いつ使わないかを短くはっきり書きます。[s6]最後に、スキルがあるときとないときで同じ頼みごとを比べ、効果を確かめます。比べるときは、スキルを作るためのスキル「skill-creator」が便利です。[s1][s11]
まとめ
CLAUDE.mdは短くし、いつも知っておくべきことだけを書きましょう。[s2]作業の手順はスキルに分け、説明文で、いつ使うかをはっきりさせます。[s1][s6]
必ず守らせたいことはフックで守らせ、他人のスキルは中身を読んでから入れるようにしましょう。[s1][s4]AIがルールを守らないときは、大きな字で書き足す前に、書きすぎていないかを見直すことが近道です。
実践のポイント・まとめ
AIがルールを守ってくれない
毎回読まれるメモ(CLAUDE.md)に何でも書くと、長すぎて大事な指示が埋もれます。作業の手順はスキルに分けましょう。AIは名札だけを見て、必要な手順書だけを開くので、毎回読むメモは短いまま保てます。
AIの「スキル」とは結局何か
作業ごとの手順書をフォルダにまとめたものです。ふだんは名前と説明だけを読み、使うときだけ中身を開くので、たくさん持っても重くなりません。形は共通の標準なので、ClaudeでもCodexでも使えます。
AIっぽいデザインを卒業するスキル
ui-ux-pro-maxには、配色だけで192通りなどのデザインのデータと検索のプログラムが入っていて、お店に合うものを選べます。frontend-designは、AIが作りがちな見た目を名指しで避けるよう指示しています。どちらも、入れる前に中身を読みましょう。
スキルは多いほどAIは賢くなる?
なりません。名札を置ける量には限りがあり、入れすぎると説明が削られて、AIがどれを使うか迷います。よく使うものだけに絞り、説明は短くはっきり書きましょう。人の作ったスキルは、中身を読んでから入れます。
出典・参考文献
- [s1] Anthropic「Extend Claude with skills」Claude Code Docs ↗ code.claude.com
- [s2] Anthropic「How Claude remembers your project」Claude Code Docs ↗ code.claude.com
- [s3] Anthropic「Extend Claude Code」Claude Code Docs ↗ code.claude.com
- [s4] Anthropic「Equipping agents for the real world with Agent Skills」 ↗ anthropic.com
- [s5] Agent Skills「Specification」 ↗ agentskills.io
- [s6] Anthropic「Skill authoring best practices」Claude Platform Docs ↗ platform.claude.com
- [s7] Anthropic「Improving frontend design through Skills」Claude Blog ↗ claude.com
- [s8] Anthropic「Steering Claude Code: when to use CLAUDE.md, skills, hooks, and subagents」Claude Blog ↗ claude.com
- [s9] Anthropic「frontend-design」SKILL.md(anthropics/skills、2026年9月3日更新、Apache 2.0) ↗ github.com
- [s10] nextlevelbuilder「UI UX Pro Max」GitHub(v2.15.0 は2026年8月13日、MIT、2026年10月8日閲覧) ↗ github.com
- [s11] OpenAI「Build skills」Codex Docs ↗ developers.openai.com
- [s12] OpenAI「Using skills to accelerate OSS maintenance」 ↗ developers.openai.com
- [s13] OpenAI「Rethinking skills and prompts for GPT-6 Astra」 ↗ developers.openai.com
- [s14] Snyk「ToxicSkills: Malicious AI Agent Skills」 ↗ snyk.io
- [s15] skills.sh(スキルの一覧サイト。インストール数は2026年10月8日閲覧) ↗ skills.sh
- [s16] Agent Skills「Overview」(対応製品の一覧、2026年10月8日閲覧) ↗ agentskills.io
検証ファクト一覧を表示する(全52項目)
| ID | 確認した事実・仕様 | 出典 | 注意・補足 |
|---|---|---|---|
| F1 | CLAUDE.md は、Claude Code が毎回のセッションの最初に読む指示のファイル | [s2] | |
| F2 | 1つの CLAUDE.md は200行未満が目安。長いファイルはコンテキストを多く使い、指示が守られにくくなる(reduce adherence) | [s2] | |
| F3 | CLAUDE.md には、毎回知っておくべき事実(コマンド・決まり・フォルダの構成・「いつも〜する」)だけを書く。何段階もの手順や、一部でしか使わない内容は、スキルか、場所を決めたルールへ | [s2] | |
| F4 | `@` で別のファイルを取り込んでも、起動時に読み込まれるので、コンテキストの量は減らない | [s2] | |
| F5 | 共有のリポジトリでは、CLAUDE.md はだれのものでもない設定ファイルのように、みんなが書き足して、何も消されずにふくらむ。関係ない人の作業にも毎回読み込まれ、大事な指示が守られにくくなる | [s8] | |
| F6 | スキル=指示・スクリプト・資料をまとめたフォルダ。中心は SKILL.md(先頭に name と description) | [s4] [s5] | |
| F7 | 同じ指示・チェックリスト・手順を何度もチャットに貼るとき、CLAUDE.md の一部が「事実」ではなく「手順」に育ったときに、スキルを作る。スキルの本文は使うときだけ読まれるので、長い資料も使うまでほとんどコストがかからない | [s1] | |
| F8 | Anthropic:スキル作りは、新しく入った人への引き継ぎの手引き(オンボーディングガイド)を作るようなもの | [s4] | |
| F9 | 段階的に読み込む(progressive disclosure):①起動時に全スキルの名前と説明だけ(約100トークン)②使うと決めたら SKILL.md 全体(5,000トークン未満が目安)③資料・スクリプトは必要なときだけ。SKILL.md は500行未満 | [s5] [s1] | |
| F10 | Anthropic:目次 → 章 → くわしい付録の順に読める、よくできたマニュアルのよう。ファイルを読める AI は全部を読む必要がないので、スキルに入れられる量は「実質的に上限がない」 | [s4] | |
| F11 | スキルにはプログラムも入れられる。並べかえのような作業はプログラムのほうが安く確実。PDF のスキルは、フォームの項目を取り出す Python を、中身を読まずに実行する | [s4] | |
| F12 | 呼び方:Claude が説明文を見て自分で読み込む/人が `/スキル名` で呼ぶ。`disable-model-invocation: true` で人が呼んだときだけ(公開・送信・デプロイなど)。`user-invocable: false` で Claude だけ | [s1] | |
| F13 | 一度読み込んだスキルは、その後の会話にも残る。会話の要約(コンパクション)のあとは、スキルごとに最初の5,000トークンまでを付け直す → 大事な指示は上に書く | [s1] | |
| F14 | Anthropic のブログ:デザインの指示をいつものシステムプロンプトに全部入れると、Python のデバッグ・データ分析・メールを書くときにも、毎回デザインの指示がついてくる。スキルなら、必要なときだけ読み込み、いつもの負担がない | [s7] | |
| F15 | 説明文には「何をするか」と「いつ使うか」の両方を書く。Claude は100以上のスキルからこの説明文で選ぶ。「書類を手伝う」のようなあいまいな説明は避ける。三人称で書く | [s6] | |
| F16 | Claude Code:説明文(description と when_to_use の合計)は1,536字で切れる。スキルの一覧は、コンテキストの1%が上限。入りきらないと、あまり使わないスキルから説明が外れる | [s1] | |
| F17 | Codex:最初のスキルの一覧はコンテキストの2%まで(分からなければ8,000字)。多いと説明を短くし、さらに多いと一覧から外して警告する | [s11] | |
| F18 | OpenAI(2026年9月11日):スキルをたくさん入れると、Codex が説明を短くして詰める。モデルが見る説明が減り、どれを選ぶか分かりにくくなる。説明どうしが矛盾したり、使う場面を強調しすぎたりすると、役に立たない指示まで読み込む | [s13] | |
| F19 | OpenAI の例:悪い説明「データベース・クエリ・モデルを扱うときに使う」→ データベースに触れるたびに使ってしまう。よい説明「マイグレーションを追加・変更するとき、その展開を見直すときに使う」 | [s13] | |
| F20 | OpenAI:いくつもの作業を持つスキルは、最初のファイルを、ほかの資料やスクリプトへの「道案内」だけにする。モデルが賢くなり、細かすぎる手順はかえってじゃまになることがある。新しいモデルでは見直す | [s13] | |
| F21 | Anthropic:Claude はもう十分に賢い。Claude が知らないことだけを書く。「この説明は本当に要る?」と1つずつ問う | [s6] | |
| F22 | 使っていないスキルも、一覧に載っているだけで毎回コンテキストを使う。`/skill-doctor` でスキルごとのコストと使われた回数を見られる | [s1] | |
| F23 | CLAUDE.md:毎回読み込む(いつもの決まり)/スキル:使うときだけ(手順・資料)/MCP:外のサービスにつなぐ/フック:決まったタイミングで必ず動く/プラグイン:まとめて配る箱 | [s3] | |
| F24 | 育て方の目安:同じ手順を3回目にチャットに貼ったら、スキルにする。同じまちがいを2回したら CLAUDE.md。見えないデータを毎回コピーしているなら MCP。毎回必ず起きてほしいならフック | [s3] | |
| F25 | スキルの途中で、毎回必ず守るべきルールを Claude が飛ばしたら、そのルールはフックに移す(フックは Claude がスキルに従っているかに関係なく、毎回動く) | [s1] | |
| F26 | Anthropic のブログ(2026年6月):手順(デプロイ・リリースのチェックリスト・レビュー)は CLAUDE.md ではなくスキルへ。CLAUDE.md は200行未満にして、持ち主を決め、コードのように見直す | [s8] | |
| F27 | 何も指示せずに AI にランディングページを頼むと、ほぼいつも Inter の文字・白い背景に紫のグラデーション・控えめな動きになる。利用者が「AIスロップ(AIっぽい雑な見た目)」と呼ぶ | [s7] | |
| F28 | 理由は「分布の収束」:学んだデータでいちばん多い、無難な選び方の真ん中から選ぶ | [s7] | |
| F29 | 文字・色とテーマ・動き・背景について、約400トークンのプロンプトにまとめて、スキルにした | [s7] | |
| F30 | いまの SKILL.md(2026年9月3日の改訂):「どの依頼者にもまちがわれない個性を出すデザイン会社のリーダー」のつもりで。題材(何の・だれ向けの・何のためのページか)から考える | [s9] | |
| F31 | AI が作りがちな見た目を5つ名指し:①クリーム色の背景+明朝風の大きな見出し+れんが色 ②黒い背景に蛍光の1色 ③新聞のような細い線と段組み ④同じ角丸のカードを並べる SaaS 風 ⑤見出しの上の小さな英大文字ラベルなどのテンプレの飾り。依頼にあれば従うが、自由なところでは選ばない | [s9] | |
| F32 | 2回に分ける:まず色4〜6・文字・配置・方針の計画を作り、「似た依頼でも同じになる“いつもの”になっていないか」見直してから作る | [s9] | |
| F33 | 派手さは1か所に。シャネルの助言「出かける前に鏡を見て、アクセサリーを1つ外す」 | [s9] | |
| F34 | skills.sh でのインストール 約96.3万(全体の8位)、Apache 2.0 | [s15] [s9] | |
| F35 | nextlevelbuilder が公開する、UI/UX のデザインの知識のスキル。MIT ライセンス。GitHub の星 約13.4万。v2.15.0(2026年8月13日) | [s10] | |
| F36 | 検索できるローカルのデータ:スタイル79(ふだん使うのは50)、商品の種類ごとの配色192、文字の組み合わせ74、UXの決まり119、グラフ25種、技術22種 | [s10] | |
| F37 | 「デザインシステム」を作る:作りたいものを入れると、5つの検索(商品の種類・スタイル・配色・ページの型・文字)を並べて、配置・スタイル・色・文字・効果・避けること・納品前のチェックをまとめて出す。README の例はエステのお店(「AIっぽい紫やピンクのグラデーション」を避ける) | [s10] | |
| F38 | 検索は Python の標準ライブラリだけ(BM25)。データの表はそのまま置き、プログラムが合う行だけを探す。SKILL.md は「くわしいルールは references/quick-reference.md にある。毎回は読まず、必要なときに読む」 | [s10] | |
| F39 | 納品前のチェック:アイコンに絵文字を使わない(SVG を使う)、文字のコントラスト 4.5:1 以上、押せる大きさ 44×44px 以上、スマホの幅(375px)など | [s10] | |
| F40 | Claude Code・Cursor・Codex CLI・Gemini CLI など多くの AI に入れられる(`uipro init --ai <名前>`)。Claude Code はプラグインのマーケットプレイスからも | [s10] | |
| F41 | skills.sh でのインストール 約38.7万 | [s15] | |
| F42 | Agent Skills:Anthropic が作り、2025年12月18日にオープンな標準として公開。Claude Code はこの標準に従い、独自の機能(呼ぶ人の制御・サブエージェントで動かす・動的な情報の差し込み)を足している | [s4] [s1] | |
| F43 | 対応製品の一覧(公式サイト)に46の製品:Claude Code・ChatGPT と Codex・Gemini CLI・Cursor・GitHub Copilot・VS Code など | [s16] | |
| F44 | Codex:スキルの置き場所はリポジトリの `.agents/skills`(個人は `~/.agents/skills`)。`$スキル名` か `/skills` で呼ぶ。説明が合えば自分で選ぶ。`$skill-creator` で作れる | [s11] | |
| F45 | Claude Code:置き場所は `.claude/skills/<名前>/SKILL.md`(個人は `~/.claude/skills/`)。`/スキル名` で呼ぶ | [s1] | |
| F46 | OpenAI の Agents SDK のリポジトリ:確かめる(code-change-verification)、説明書とコードをそろえる(docs-sync)、リリース前の見直し(final-release-review)、テストを足す(test-coverage-improver)などをスキルにしている | [s12] | |
| F47 | AGENTS.md は小さく保ち、「実行時のコードを変えたら $code-change-verification を使う」のような短い「もし〜なら」の決まりだけを書く。手順はスキルの中 | [s12] | |
| F48 | 2025年12月〜2026年2月の3か月にマージした PR は 457件(その前の3か月は 316件)。会社の数字 | [s12] | |
| F49 | 大事なのは並べたリストより型:1つのスキルに、狭い約束・はっきりした合図・具体的な成果物 | [s12] | |
| F50 | Anthropic:悪意のあるスキルは、使う環境に穴を作ったり、データを外に送らせたりできる。信頼できるところからだけ入れる。そうでなければ、入れる前に中身(プログラム・画像・外につなぐ指示)を読む | [s4] | |
| F51 | Snyk(セキュリティの会社)が2026年2月5日時点で ClawHub と skills.sh の3,984個を調べた:13.4%(534個)に重大な問題、36.82% に何らかの問題。76個は人が確かめて悪意があると判断(認証情報を盗む・裏口を作る など) | [s14] | 会社の調査。対象の多くは ClawHub |
| F52 | スキルの使い方で「必ず」と書いても、守らせる仕組みではない。毎回必ずならフック・CI | [s1] |
※ 記事中のお店の CLAUDE.md(1,200行)、スキル(shop-page など)、AIとのやりとり、ページの画面はイメージです。
※ frontend-design(Anthropic、Apache 2.0)と ui-ux-pro-max(nextlevelbuilder、MIT)の中身は、2026年10月8日時点の SKILL.md・README によります。ui-ux-pro-max の検索の例は、公式の README にある例(エステのお店)を日本語にしたものです。
※ インストール数(frontend-design 約96万回・ui-ux-pro-max 約39万回)はスキルの一覧サイト skills.sh、GitHub の星の数は GitHub の、2026年10月8日の数字です。人気の目安で、品質や安全を保証するものではありません。
※ 「取りこんだ変更 316件→457件」は OpenAI の発表(2026年3月、自社の数字)、「3,984個のうち13.4%に重大な問題・76個は悪意あり」は Snyk の調査(2026年2月、対象の多くは ClawHub)です。独立した検証は見つけていません。
※ Claude Code・Codex の仕様(CLAUDE.md の目安、スキルの一覧の上限など)は、2026年10月8日時点の公式ドキュメントによります。今後変わることがあります。
※ ロボットやページのイラストはイメージで、特定の会社の製品やロゴとは関係ありません。